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今回は、前回作成したテンプレ的「名無し」ファミコンカセットをベースにして、いくつかのゲームのカセットを描いた過程を紹介します!
ドンキーコング
まずは、ファミコンの初期タイトル『ドンキーコング』から作っていきましょう。
前回作成した「標準のファミコンカセット」を元に、まずはロムの色を赤くし、続いてラベルの中を描きます。完成です。
え、これだけ? と思うかもしれませんが、これで完成です。
ファミコンの初期タイトル(今でいうローンチタイトル)のひとつ『ドンキーコング』からしばらく、任天堂作品のラベルはこのような心電図的な共通のデザインだったのです。
左中央上部にカナで「ドンキーコング」と書かれているのですが、さすがにドット絵では区別できません!
いまどきのリッチな商品デザインしか知らないひとは「なんでこんなデザイン?」と思うかもしれませんが、おそらく"1色刷り"で印刷コストが安かったのだと思います。ファミコン発売当初には、やがて人類の歴史に名を遺すほどの大ヒット商品になるなんて、さすがに想像できなかったでしょうからね。
なお、ドンキーコングはその後パッケージデザインが変更され、次の『スーパーマリオブラザーズ』と同じタイプのイラスト付きのものに変わっています。
スーパーマリオブラザーズ
もともと「標準のファミコンカセット」はスーパーマリオを意識して描いたものですから、やることはラベルのなかのイラスト枠を描くだけです。
とはいえ、だいぶ簡略化しています。もともとのスーパーマリオのイラストはクッパ、キノピオ、ピーチ姫ら"オールスターキャスト"が描かれたものなのですが、さすがにこのドット数で表現するのは無理ですから、キャラはマリオひとりに集中せざるをえません。
背景も、左に崖、右に島とクッパの城があることが辛うじてわかる程度になんとか収めます。
元のパッケージイラストはこちら。
ところでこのイラスト、マリオがピーチ姫を見捨てて逃げているようにも見えますね。
背景はゲームの進行方向にあわせて目的地である城を右に持ってきたのに、マリオは上手(かみて)下手(しもて)の関係に準じて左向き(上手である右から登場する)にしてしまったのでしょうか?
ついでに、背面も作ってみました。
斜面が奥にくるので、奥に暗色を細くいれることで前面が狭くなっていく様子を表現しています。ラベルは注意事項の文字だけなので、ミミズの群れを描くだけです。
あ、署名を忘れてましたね。
(つづく)
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