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ドット絵ライブラリー
失敗ドット絵メイキング『16:9』
2022年11月19日(土曜日)

今回のドット絵メイキングは背景に挑戦! そして失敗! です!

背景、一枚絵のドット絵も描きたいなと思ったんです。動画配信の背景に使いたいとか、ウェブのバナーに使いたいとかあるじゃないですか。

で、まずはサイズを決めようと。

比率はやっぱり16:9でしょう。よくあるモニターの画素数「1920x1080ドット」はまさに16:9です。

ああ、じゃあ比率だけでなくサイズそのものを16:9……「16x9ドット」にしてしまおうと思ったのです。ミニマムな背景に挑戦! というのも悪くありませんからね。

はい、でも無理でした。せまい、せますぎる!

スーパーマリオみたいな背景を描ければいいなと思っていたのですが、これでは『マイクラ(Minecraft)』ですね。

無茶したな……と思ったのですが、こんなに情報量の少ないグラフィックでも、背景を描くときのコツが微妙に含まれていますので、供養も兼ねてメイキングをおとどけすることにしたわけです。

空気遠近法

まずは、山から。

左の山は濃い緑なのに右の山は薄緑になっています。

これは「空気遠近法」というもので、遥か遠方にあるものは、遠くにあるほど青白く見える効果を応用しています。

観測者(自分)と対象物(山)の間にある空気(大気)に含まれる分子によって光が散乱させられます。そのとき、波長の短い青色が散乱しやすく、距離=空気の量が大きくなるほど青く見えるのです。めちゃくちゃ雑に説明すると、空気は超薄い水色なので、その厚みが増すと青くなっていくのです。なお、空が青く見えるのは同じ理由です。

雲のかたち

次に、雲。

雲はいろいろな形がありますが、仮にその雲が円盤状だとすると、近くにある雲は下から見上げることになるので丸く、遠くにある雲は横から見ることになるので細く(横長に)なります。

このため、画面上方にある雲は近いもの、画面下方にある雲は遠いものになります。

うん……でも、上の画像では左右の雲の下端が揃っているので、よくわかりませんね。また、右の雲は遠くにあるのですから、空気遠近法で少し青くするのがよさそうです。と、いうわけで……

修正してみました。ちょっとマシになったのではないでしょうか。

アートっぽくして完成

あとは、各色を明色と暗色にわけて交互(市松模様)に塗り分けることで、画像の単調さをごまかします。ごまかしです。ただし雲までやると全体像がボケるので、雲はそのままにしています。

どうも使いみちのわからない絵に仕上がってしまいましたので、最後に「これはアートだ」と言い張って完成です。

おそまつさまでした。

青空モザイク 16x9ドット
仲川正紀
誰得ドット絵芸人を名乗る野良編集者。にちよう企画班でも、文章を書いたりドット絵を描いたりしていますよ。
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