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ドット絵ライブラリー
ドット絵メイキング『硬貨』(前編)
2022年7月16日(土曜日)

今回は硬貨のドット絵のメイキングです。まずは前編として、まずは"10円玉"(16x16ドット)の作成過程を紹介します。

1. シルエットを描きサイズを決める

少し寝かせたかたちで描くことにするため、ちょっとだけ横長の楕円を描きます。正円を描いてから高さを間引きすると楽です。

2. 厚みをつけ、枠線を描く

硬貨の厚みをつけるため、下側に1ドット加え、そのあとでフチドリ線を加えます。厚みを下側につけるのは「硬貨を寝かせて置いてある」ものとするためです。逆に「硬貨を立てている」と見なすのであれば、厚みを上側につけるようにします。

3. ざっくりデザイン要素を描く

硬貨自体の「縁(へり)」の部分や、金額表示の「10」、その周囲の「稲穂」を描きます。このサイズで稲穂をきちんと表現するのは無理なので、ただの内円になっていますが仕方ありません。

厄介なのは「10」、特に「0」の部分です。描き切れないといっても、金額の数字は硬貨の主役なので、あまり省略できません。穴さえ描ければ済むのですが、その余裕すらありません。

4. 光沢表現をいれる

「0」に窪みがあるように見せるため、光沢の付け方を工夫します。なんとか溝があるように見せられているのではないでしょうか。ちょっと自分に甘くないとやってられないとも言えます。

内円(ほんとは稲穂)と外円は普通の金属光沢として、左上と右下、右上と左下を明るくしています。リアルに考えると内円と外円のツヤが逆方向になるわけないんですが、向きを揃えてしまうと湾曲しているように見える恐れがあり、余計な情報になると思い避けました。美術の先生には叱られる覚悟です。

5. 立体感を出しつつ色調整して完成

「10」を目立たせるため硬貨全体の中央付近に一段暗い色を加えました。そして「10」の下に暗くする前の色を残して側面を示すことで立体感をつけています。

最後は、全体を10円玉らしい赤銅色に塗り変えます。

言っちゃなんですが、丸くてこの色なら日本人は勝手に「あ、10円玉だ!」と思ってくれるでしょう。もっとテキトーで良かったかもしれません。

あえて気を付けるなら、無機物らしく「食べられない色」にすることでしょうか。あまり有機物っぽい色にすると「あ、お饅頭!」と誤解されるおそれがありますからね。簡単に言うと「不味そうな色」にすればOKということです。

さて、以上で10円玉は完成です!

次回、後編では100円玉などその他の硬貨を描いていきます。

10円玉 16x16ドット

(つづく)

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