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いきぬき
野良猫たち、キレイになった?
2022年3月31日(木曜日)

"ロケハン"という名の散歩を続けていますと、猫様たちと出会う機会が少なくありません。

なかには近づける猫もいるので、まじまじと毛並みなどを見ているのですが「野良猫が昔に比べて綺麗になっているのでは」と気になったのです。

筆者が子どもだった30~40年前、近所にいた野良猫たちはもっとヨボヨボ、ボサボサとしていた気がするのです。あと、太っていた(食生活が不安定)。何度か引越しはしているものの、基本的にほぼ同じ地域に住んでいるので地域差ではないはずです。

もっとも、なにをもって野良猫と認識しているかといえば、「首輪をしていない」ことくらいなんですけどね。ですから、なかには一時的に脱走しただけの"屋内飼い"の猫も混ざっていて、キレイ率を上げていることは大いに考えられます。

屋内飼いの普及は、30~40年前との大きな違いです。逆に首輪をつけている猫を屋外で見る機会はとても稀になりました。

外に出てくる飼い猫が減ると、野良猫の縄張りは安定するはずです。唐突に起きる縄張り争いは減り、怪我をしたり、病気をうつされたりすることも少なくなると思われます。まー、たいてい怪我をするのは弱い飼い猫の方ですけどね。ともあれ喧嘩をすれば汚れることは間違いありません。

また、いわゆる"地域猫"的な考えで行なわれる不妊手術も影響していることでしょう。うちの近所でも、耳がカットされた"手術済み"の猫をたまに見かけます。

手術は、餌付けによって野良猫が爆発的に繁殖してしまった公園などを平常化する効果は高い一方、一定範囲内に生息する猫の個体数はほぼ変わらないはずです。ただ、脱落して死んでいく猫を減らす効果はあるはずなので、これも喧嘩の機会と負傷者数を減らすことにつながると思われます。

昔との違いでもうひとつ気になるのは、警戒心が強くない野良猫が多い気がすること。筆者自身が子どもの頃に比べて猫に近づくノウハウを得ていることもあるかもしれませんが、そもそも人通りに出てきてしまう野良猫が少なくありません。

これは人間社会の少子高齢化によって猫の天敵"人間の子ども"が減ったことと、特に近頃は新型コロナのせいの外出自粛もあって人通り自体が減り、「福島第一原発の周辺地域で動物たちが堂々と闊歩する現象」のようになっているのかもしれません。

とまあ、そんなこんなを考えながらこの春も徘徊を続けていきたいと思います。できれば直接「最近キレイになったよね」なんて言葉をかけてみたいところです。

仲川正紀
誰得ドット絵芸人を名乗る野良編集者。にちよう企画班でも、文章を書いたりドット絵を描いたりしていますよ。
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