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つくってみた
ボードゲーム調査~自由研究で「遊べるものをつくろう」⑥
2022年8月27日(土曜日)

前回は「遊べるドット絵」としてアニメGIFとして動くダイス(サイコロ)を作り、せっかくなので簡易スゴロク的なものを作ることにしました。

今回は、その準備として「ボードゲームの仕様」を考えていきます。

といっても近頃ボードゲームで遊んでいないので、なにもかもうろ覚え。まずはボードゲームの仕様について学びなおさないといけません。

特に「盤面の広さ=何マスで構成するか」が大切です。まずは手元にある、自分が子どものころに遊んだボードゲームを発掘していきます。

モノポリー

いきなり子どものころではなくて、大人になってから購入したやつ。しかもモノポリーは周回しながらお金をためていくタイプのゲームなので、何マスで構成されているかにはあまり意味がありません。なお40マス。

お子様向けの『モノポリージュニア』というのもあって、そちらは24マスです。お子様向けだからマスを少なくしているというより、盤を小さくした都合かもしれません。

探偵物語ゲーム

消費税もない昭和の遺産、1000円で買えるお手軽ボードゲーム「パーティジョイ」シリーズの1作。もうめちゃくちゃ好きで、一生捨てられないゲームです。

これもモノポリー的に周回しながら、ヒントを見つけて犯人を当てるという内容なのでマス数の意味は少なめ。なお入口に5マスあり、周回ルート28マスへ進みます。

悪霊島ゲーム

これも1000円で買えるパーティジョイシリーズの1作。カードを取ったり捨てたりの概念はあるものの、スタートからゴールを目指すスタンダードなスゴロク系ボードゲーム。

マス数は85マス+α。ただしスタート時にマスを進めることで準備を整える部分があるのと、別ルートへの強制移動、条件を満たすまでループを抜けられない要素もあるので、実質100~120マス程度でしょうか。意外と長いですね。

人生ゲーム(2016年ver.)

子どものころに遊びはしたものの、自分では持っていない人生ゲーム。もっぱら友人宅で遊んでいました。ゴールへ向かうスゴロク系でありながら、稼いだお金で勝負するという、今思うといかにも日本のビジネスパーソン的なボードゲーム。

これひょっとして、その後の日本人の妙な競争意識やサラリーマン根性と呼ばれるものに影響しているのではないでしょうか?

ま、邪推はさておき。モノが手元にないので、タカラトミーのウェブサイトを見に行きます。

マス数は……ベーシックステージが約100マス(別ルート除く)。

近頃のバージョンはさらに、4つの追加ステージを配置できるようになっているそうで、それぞれのステージが20マス強。

100~180マス以上ということですね。長い!

ただし人生ゲームは1~10のルーレット方式(出目の平均は5.5)なので、ダイスの1~6(平均3.5)に比べると早く進みます。ルーレットの100マスをダイス換算すると、64マス程度ということになります。

人生ゲーム ポケット版

旅行先などに持っていくことを想定していると思われる、人生ゲームのポケット版。こちらは自分で持っていたはずなんですが、見つからない……捨ててしまったかもしれません。

ポケット版も現在は『2016ver.』となっており、2つの追加ステージを付けられるとのこと。マス数は、ベーシックステージが64マス、追加ステージがそれぞれ15マス程度。

小さいルーレットも付属しているのですが、これが謎仕様。目は10個あるにも関わらず、その数値は1、2、3、4、5、6、2、3、4、5となっています(1と6だけ1個で、あとは2個ずつある)。結果、1~6しか出ません。

「平均3.5になるのは同じだから良いでしょ!」ってことなんでしょうか。

なお先ほど換算したように、ルーレット1~6での64マスは、ルーレット1~10の100マスとほぼ同じになります(単純計算で18回振る)。ポケット版と言えど、ゲームの基本的なバランスは維持しようという開発者の意志が読み取れておもしろいですね。

てっきりポケット版はプレイ時間的にも手軽に短くしたのだと思っていたので、意外でした。きっと人生は、長くも短くもできないのでしょう。なんだか哲学的です。

明治少年双六

試しにWikipediaで「すごろく」を調べたら最初に出てきた、1898年作のスゴロク。巌谷小波案、武内桂舟画、とのこと。早稲田大学図書館に所蔵されているようです。

遊び方はわかりませんが、マスは23マスのよう。盤上の「丸」は、おそらく接するマスに止まったときの動き(1回休みなど)を示しているのでルートとは別なんだと思います。きっと。

さてどうしましょう?

というわけで、いろいろなボードゲームを調べてきたわけですが、けっこうバラバラですね。困る……。

ゲームバランス的なことを考えると、短ければ短いほど出目のランダムの偏りが結果に影響しやすいので、ある程度長めにしたいところです。

とはいえ人生ゲームの64マス(相当)ですら、けっこうプレイ時間が長いんですよね。よく覚えていませんが、30分以上かかったと思います。むしろ今どきは、コンピューターゲームの方が「1プレイを短く」が徹底されているかもしれません。

逆に、時間の都合で考えてみます。特殊なマスに止まったときの処理を含めて、1分間にプレイヤー3人が1回ずつ行動するものとして……。単純に10分で10振りして終わるくらいが理想でしょうか。

では、10にダイス平均値の3.5を掛けて、35マスあたりを目安にしてみましょう。

次回は「35マス」を目安にボードを作ってみたいと思います!

(つづく)

仲川正紀
誰得ドット絵芸人を名乗る野良編集者。にちよう企画班でも、文章を書いたりドット絵を描いたりしていますよ。
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